大切な書類や荷物を郵送する際に、書留を利用する方は多いでしょう。
書留には、配達の際に本人または受取人本人の署名が必要になる「一般書留」や、配達の際に現金や有価証券などの貴重品であることを証明する「現金書留」など、いくつかの種類があります。
しかし、書留の種類や違いがわからないという方も多いのではないでしょうか。また、書留の種類によって料金や手続き方法が異なるため、自分に合った書留を選ぶのも難しいかもしれません。
そこで、この記事では、郵便書留の種類と違いについて、わかりやすく解説します。この記事を読むことで、書留の種類や料金、手続き方法について理解を深めることができ、自分に合った書留を選ぶことができるでしょう。
普通郵便と書留郵便の違い
普通郵便と書留郵便の違いは、以下のとおりです。
普通郵便
普通郵便は、郵便局の窓口や郵便ポストに手紙等を投函することで、全国に送ることができる郵便サービスです。
料金が安い反面、配達日数が不定で、追跡サービスや補償は利用できません。
郵便受けに配達を行います。
また、原則として土曜日・日曜日・祝日の配達は行いません。
書留郵便
書留郵便は、普通郵便に追跡サービスや補償が付加されたサービスです。
郵便ポストに投函することはできず、郵便局の窓口に手紙等を出し、現金や切手等で料金を支払います。
料金は普通郵便に比べて高くなりますが、配達日数が定められており、追跡サービスや補償を利用することができます。
対面授受が原則であるため、配達先や再配達等で指定した場所にお伺いし、玄関等で受取人や家族等に郵便物を受領した受領印やサインをもらいます。
土曜日・日曜日・祝日の配達を行います。
書留の表示は朱書きにするのか
必ず「朱書き」にしなさいというルールはないですが、何の書留等なのか分かりやすいように「朱書き」で書いた方が良いです。
郵便局で差し出す前に表示をしておかなくても、郵便局で書留に押す朱書きのスタンプがあり、社員がスタンプを押印します。
どの書留で発送しているか迷っているあなたは、郵便局の窓口で相談のうえ、社員に書留等のスタンプを押してもらいましょう。
書留に差出人の住所氏名は記入する必要があるのか
書留で差し出す郵便物は基本的に差出人の住所氏名を記入しましょう。
受取人が郵便物を受領しなかった場合、差出人に郵便物を返送します。
そのため、郵便物に差出人の住所氏名を記入しましょう。
書留の種類と違いをわかりやすく紹介
では、書留にはどのような種類があるのでしょうか?
書留には「現金書留」「一般書留」「簡易書留」の3種類があります。
現金書留
現金書留とは、現金を送付するときに利用する専用の書留です。
基本的には、郵便局の窓口で現金書留封筒(21円)を購入し、中に現金等を入れ封をし、郵便局の窓口に差しだします。
専用封筒にはのし袋も入る大きさで、お祝いを送る際にも便利です。
遠方に住んでいる方へのお祝いやお悔やみ等で、のし袋をそのまま現金書留封筒に入れ、現金書留として送付される場合が多いです。
結婚や入学等のお祝いの場面で、のし袋が大きくなり、通常サイズの現金封筒にのし袋のまま入れることができない場合は、大きなサイズの現金書留封筒も郵便局で販売しており、現金書留封筒の料金は21円と同額です。
ただし、大きなサイズは定形外サイズとなるため、普通郵便料金が通常よりも高くなります。
現金書留で中身の証明を行うのか
現金書留の場合、郵便局で現金書留を差し出すときに中身の金額を社員に伝えますが、中身の金額の証明は行いません。
万が一、差し出した現金書留が紛失となった場合、窓口に伝えた中身の金額が補償金額となります。
一般書留
一般書留は、主に会社が金券類(小切手等)を送付するときに利用しています。
差し出した郵便局から受取人に受け取るまでに経由したすべての郵便局で記録を残すので、個人で利用する場合は、無くしたくない郵便物に対して一般書留で送付します。
また、個人で利用される方は手紙の中身を証明する内容証明や配達したことを証明する配達証明を利用する際に一般書留を使用します。
私個人では、不動産関係のトラブルがあった際に、一般書留の配達証明で相手先に送付しました。
相手先が郵便物を受領したことは、日本郵便のHPでも確認はとれますが、書留の場合追跡を行えるのは約100日間であることと、こちらでも配達の確認の記録を残していることを相手先にアピールするために使用しました。
簡易書留
簡易書留は、入学試験等の願書の送付や資格試験等の申し込みで利用しています。
金融機関等では、お客さまへ通帳やカード等を送付する場合は、主に簡易書留を使用しています。
簡易書留を差し出した郵便局と配達を行った郵便局の記録を残し、途中の配達経由局の記録は残しません。
私個人では、過去に家族が必要のない商品を購入した際の会社へのクーリングオフの申請でも使用しました。
20年以上前なのでハガキでクーリングオフの申請をしましたが、ハガキも簡易書留にすることが可能です。
相手先が受領したという記録は、HP等で確認できるので、ハガキの両面コピーを取り、相手先の受領を確認し、不要な金額を支払わない等の確認を取りました。
〇書留の主な特徴と料金(2023年10月現在)
種類 | 特徴 | 料金 | 補償額 |
---|---|---|---|
現金書留 | 現金を送る | 普通郵便料金+480円 (中に入っている現金が1万円まで) さらに5,000円ごとに+11円(上限50万円) | 50万円 |
一般書留 | 大切な書類や小切手等を送る | 普通郵便料金+480円 (中に入っている貴重金の保証が10万円まで) さらに5万円ごとに+23円(上限500万円) | 最大500万円 |
簡易書留 | 書類を送る | 普通郵便料金+350円 | 5万円 |
特定記録郵便とは何か
郵便で送る時に「特定記録」が郵便受けに入っていることがあります。
特定記録とは何でしょうか?
特定記録とは、差し出した郵便局と配達を行った郵便局の記録のみを残すサービスです。
特定記録も郵便局の窓口で差し出しを行います。
郵便受けに入れるので、受取人等から受領印をもらいません。
会社から個人宅へ記録を残したい書類を送付する際に使用します。
一般書留と簡易書留と特定記録の違い
現金以外の書類等を送付する際は「一般書留」「簡易書留」「特定記録」の中から検討することになりますが、どのような違いがあるのでしょうか
〇一般書留等の違い(2023年10月現在)
一般書留 | 簡易書留 | 特定記録 | |
特徴 | 大切な書類や小切手等を送る | 書類や通帳・カードを送る | 書類を送る |
料金 | 普通郵便料金+480円 (中に入っている貴重金の保証が10万円まで) さらに5万円ごとに+23円(上限500万円) | 普通郵便料金+350円 | 普通郵便料金+160円 |
損害要償額 | 最大500万円まで (申し出がない場合、10万円) | 5万円まで | なし |
記録 | 差し出した郵便局から受取人に受け取るまでに経由したすべての郵便局で記録を残す | 差し出した郵便局と配達を行った郵便局の記録を残す | 差し出した郵便局と配達を行った郵便局の記録を残す |
受領 | 配達先の受取人等へ対面授受の印鑑受領等を行う | 配達先の受取人等へ対面授受の印鑑受領等を行う | 郵便受けに配達し、対面授受は行わない |
レターパックとはなにか
レターパックは、A4サイズ・4kgまでの荷物を全国一律料金で送ることができるサービスです。
コンビニや郵便局の窓口でレターパックを購入し、中身を入れた後、郵便局の窓口で差し出すか、郵便ポストに投函することが可能です。
レターパックは、土曜日・日曜日・祝日の配達も行います。
〇レターパックの種類(2023年10月現在)
レターパックプラス(赤色) | レターパックライト(青色) | |
料金 | 520円 | 370円 |
厚さ | 封ができればよい | 3㎝以内 |
重さ | 4キロ以内 | 4キロ以内 |
受領 | 配達先の自宅等で対面授受を行い、印鑑等をもらう | 郵便受けに配達する |
まとめ
書留や特定記録、レターパックの違いを紹介しました。
簡易書留や特定記録で、資料数が多くなり、基本郵便料金が高くなるようであれば、レターパックでの発送に切り替えた方が料金を安くすることができます。
送る中身により、最適な方法を選択していただければと思います。
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